”優しい心”を生まれ持っている

1歳児T君

0 • 1歳児の子ども達が園庭でのびのびと思いのままに楽しんでいた時のことです。少し離れたところで遊んでいた0歳児のHちゃんが、危ない所に向かいそうになり0歳児の担任と私が咄嵯にHちゃんに駆け寄りました。0歳児の担任の側で遊んでいたO君、急に担任が離れ不安そうに「フンフンフン ・ ・ ・」そこへ1歳児のT君、自分が手に持っていたバケツとシャベルをO君に差し出し、シャベルを回して見せたり中の葉っばをすくってみせたり・ ・ ・、O君もじっとT 君の手先を見つめていました。ときどきO君の表情をのぞき込んではやってみせる、まるであやしてくれているような姿に感動しました。

まだ年齢的にも小さな乳児部の子ども達でもこのように相手の姿から何かを感じとり、思いやりを示す光景をよく目にします。0歳児の保育室でも泣いている子に近寄り頭を撫でたり、玩具を渡そうとしたり、子ども達は本当に“優しい心’’を生まれ持っているのかもしれませんね。

副園長 若山 望
(「櫻」おひさま 2023年10月号より抜粋)