人との触れ合いの中で生まれる力

~相手を知る、我慢強く、社会性~

2学期の終業式に、幼児クラスのお子様には『手作りすごろく』をお渡ししました。年末年始にお楽しみいただけましたでしょうか。

スマートフォンやタブレット端末、ゲーム機などが進化して画面の向こう側に存在するであろう対戦相手やコンピューターとの遊びが多くなっている昨今ですが、昔ながらの『すごろく』の遊びには、下記のような育つ力がたくさん含まれていると思います。

  • 一緒に遊ぶ相手とのやりとり(コミュニケーション能力、相手との競い合い)
  • サイコロやコマを扱う動作(力加減や指先への意識)
  • 文字や数字に触れる(拾い読みの機会や数と量との一致)
  • 相手の順番を待つ(社会性、ルールの理解)
  • 最後の結果が出るまで終わらない(勝敗の理解、我慢強さ)

などの要素が詰まっています。トランプやカルタなども同様です。

すごろくは、ゲーム機のように「思い通りにならないから『リセット』ボタンを押してやり直す」、AI相手のゲームにありがちな素早く進み、すぐに自分の順番にする事など、自分の都合が優先されることはありません。社会性が育つ4歳児以降には存分に経験させてあげたい遊びの一つと考えています。

「白樺」園長 品川 晃彦
(「白樺」もえぎ 2023年1月号より抜粋)