子どもは遊びの天才

今年の夏はどのようにお過ごしでしょうか。市内のコロナウイルス感染者増加に伴い、保育園でも家族内 の感染者、自宅待機の連絡も多くありました。また、8月中旬以降は小さいお子様を中心に手足口病の診断を受けた報告が増え始め、健康面に対して気が休まることのない日々の連続でした。

そんな中、登園するお子様達はいつもの年と変わりなく、蝉を捕まえ追いかけたり、木陰で色水遊びをしたり、プールやシャワーで汗を流し、程よい室温に配慮した保育室で気持ちよさそうにお昼寝をして過ごしてい ました。少しずつ取り戻す日常、コロナ禍で得た学びを活かした新たな日常の中で、今後の社会を担う “子ども達にとっての最善” を探り続けていきたいと思います。

<3歳児>
猛暑の時には、朝9時半過ぎに熱中症警戒アラートがなり、室内遊びに移動。様々なコーナーで好きなことを思い思いに楽しむさくら組さん。パズル・木製プラレール・各種ブロック・塗り絵・折り紙…。そんな中で1人分ずつ分けて配られている粘土あそびコーナー。「みてー!お肉!」「ほら、お豆!」「これなーんだ?」作ったものを当てるクイズ遊びが始まりました。私も答えに参加してみたのですが、なかなか当たりません。 “アイスの棒・枝豆・カブトムシ・蝉…” 今の時期ならではの答えが次々と上がってきます。その形を見てみると「???」でも確かに形の一部が似ています。大人は全体像を捉えて考えようとしてしまいますが、子ども達は直観で「〇〇みたい!」と感じ、感じた事を声にする事が楽しいようです。また、クイズを出す子も「あたり!」と声にすることだけが楽しいお子様もいます。もちろんしっかりとイメ ージをしていてなかなか当たらないことを楽しんでいる子もいます。

“粘土で遊びながら、感じたことを声にすることが楽しい!粘土を通した自由な創造遊び” 、まさに子どもは遊びの天才。正解のない自由な発想、これからの時代、大人たちにも必要な力なのかもしれませんね。

副園長 若山 望
(「櫻」つくしんぼ・そよかぜ 2022年9月号より抜粋)