子どもの感性

「あいす!あいす!・・・」キッチンカーの看板を見て叫び続ける2歳の孫。猛暑の中の外出だったので、食べたいのだろうと思い、祖母心で購入し「はい!」とスプーンでひとさじすくい口に運ぼうとした瞬間です、「やあだ~!やあだ~!わあああ~!」大泣きをして座り込み動きません。

自分ですくい食べたかったのかと思い見かねた祖父が再度購入。甘やかしているな~と反省しつつもその後を見守っていると、一向に口にしません。ずっと大切そうに両手で持ち歩きます。

アイスは溶ける、前には進まない 。もう限界というタイミングで父親と連携し、大好きな車に気持ちがそれた瞬間に祖父が預かりなんとか片付けました。

以前に5歳児くらいのお姉さんから砂場の容器で綺麗なカップアイスを作ってもらい喜び、大切に持ち歩いていたことを思い出しました。きっとその時の遊びを思い出したのでしょうか?

大人は「あいす!」と叫ばれると食べたいのであろうと勝手に想像しますが、“大切に持ち歩く姿”から考えると明らかに違いました。まだ生活経験の少ない乳幼児にとって、このようなことは他にもたくさんあるのではないかと実感しました。

私事ではありましたが、経験から想像して思い描き主張する子どもの思いと、大人の捉え方のズレを実感し、このコーナーで取り上げたく思いました。皆様が感じられたこともぜひお知らせください。

副園長 若山 望
(「櫻」おひさま 2024年9月号から抜粋)