“自分でやろう!”と思ったときは何でもできる!

10月より入園したY君。入園後まもなく開催される秋の運動会への参加は、無理をせずに当日まで様子をみてから判断しようと相談をしていました。慣れない生活です、不安があって当然なので、種目に関する活動は本人の意思を第一に、「やってみようと思ったらやろう!」と担任と相談をしてきたようです。

“かけっこ” や “何でも挑戦” は見通しももちやすかったのか、比較的早い頃から一緒に参加していました。“マスゲーム” に関してはやはり参加は難しく、音楽を流す職員と一緒に見ていることが多かったY君、運動会前日の日のことです。「のぞみせんせいがきたらやる!」と園長先生に話していたようで、最初から最後までお友達の姿を見ながら一生懸命に、そして嬉しそうに参加していました。そのY君の意欲は、お友達の心も動かしたのでしょう。隊形移動の際には「Yくんここだよ」と教えてくれたり、Y君の移動が遅れると待ってくれたり…、まさにばら組みんなが友達を気遣い、心を一つにして見せてくれたマスゲームでした。

理事長の言葉「“自分でやろう!”と思ったときは何でもできる!出来なかった時は“やろう!”っていう気持ちになれなかった時だね」(白樺の運動会閉会式でお話されていました)、この一例はまさに前者の光景です。“自分でやりたい” “ちょっとドキドキするけどやってみよう!”とお子様たちが自らその気で動いている時には、多少上手くいかなくても、自分でなんとかしようと必死に取り組んでいるようにみえます。

子ども達が自らやろうとしていることを見守り、意欲を引き出す魅力的な環境やかかわりの工夫を、担任達と共に今後も重ねていきたいと思います。

副園長 若山 望
(「櫻」おひさま 2025年11月号から抜粋)