分かってはいるけど…

10月は気温の変動も大きく、 体調管理や衣服調節に戸惑う日が多くありましたね。当圏の子ども達は幼児部になると朝から運動着に着替え半そで半ズボン、少し冷える日は上に一枚長袖を着て 過ごしますが、 遊び始めるとすぐに脱いで元気いっばいに遊び回っています。先日の保育公開ではそんな退しい姿を感じられた方も多かったのではないでしょうか?

さて、 その保育公開、 お家の方に来てもらいとても嬉しそうな表情、 自慢気に活動する姿をたくさん見かけ ました。 そんな中、 これからお仕事に向かう…、 まもなく終了時間…、 お子様達の淋しい気持ちとの葛藤に何人か出会いました。

1歳児 H君

たまたま園庭で出会ってしまい、なかなか離れることが出来なかったH君。こちらの配慮ミスもありH君 に申し訳ない気持ちを伝えつつ「10数えたらママ抱っこおしまいでいい?」もちろん頷いてはくれません。
「そうだよねーごめんね」と受け止めつつも、せっかくの保育公開いつもの姿を少しでも見て頂きたかったので、数え始めました。もちろん納得はせず泣き泣きの別れになってしまいましたが、最後は私に手を伸ばしてくれて諦めてくれました。しばらくは担任に抱っこされていましたが、いつもはよく遊んでいるH君なのでそのうち本領発揮、ニコニコ笑顔で遊んでいました。

2歳児 Y君

H君との関わりがあった後、今度はこれからお仕事に行くママと離れることを悲しむY君を見かけました。 ママの足にしがみつきニタニタとしています。きっと承知はしていたのでしょう、同じように心の準備として10数え始めました。数え終えると自らママの足に絡めた手を放すY君、離れた後多少は声を出していま したが、しっかりと自分で気持ちを切り替えて担任と一緒に保育室に戻りました。

お子様達は、 分かってはいるけど気持ちの整理がつかずに泣いたり怒ったり…、よくありますよね。

大人も泣かれてしまうと戸惑います。 そんな時には、大人も素直に気持ちを伝えたり、切り替えのきっかけを作ってみてあげるのもよいでしょう。

副園長 若山 望
(「櫻」つくしんぼ・そよかぜ 2022年11月号より抜粋)